想ひ火

寺本祥生の世界

   蜘蛛の糸


     勾玉に込めし魂の鈍き光り


      然もありなむと叫べども空に響く筈もなく


       虚空に吸われるが如く消え行くばかり


        加えて時の流さえ無き処にて


         只蜘蛛の糸が垂れるを待ち望まむ、と
     
          勾玉に託すも我なり

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