戯 言
暮れゆく秋も重なりて 繰る師走の世知辛い表向き 我とて去る年に想ひこそ残さむと 手に縒りを掛けての時稼ぎ 、となれば年の功とて奇特と也
想ひ火より
暫しの別れとの想ひこそ 其方との手を離し 今、此処に我は在る也 然れど其方の温もりが見当たらぬ 我は悲しみ、怒り、哀しみに狂い果て 多重のひとと成り 片や此処に我在り 此方に我在り 幾つもの我が在りて 然りとて我は我に有らず 其方の... 続きをみる
彩 模 様
銀杏の木の纏う衣装が緑から黄へと代わる折、 道の両脇に横一列になって 多々な色模様の衣装を身に纏ったモデル達が これみよがしに立ち並むでいたり 一処に群れとなった銀杏の彩る形容が 様々な彩りとなって眼を楽しませてくれている もう暫くしたらど... 続きをみる
どんぐりコロコロ
団栗を拾ってきたら 奥さんが顔を描いてくれたよ わたしとあなただって 幾つも団栗があるのに 二人だけだったよ 僕達子供居るよね どうしたんだろう でも、わたしとあなた二人でいいよね、て 僕もそう思った 子供達は宝だけど 今この時は、二人だけのひととき 幾つも幾つも季節が巡り 幾つも幾つも年を経て ... 続きをみる