想ひ火

寺本祥生の世界

海はやっぱり広いな


   潮風がわたしを包むでくれる
   潮の香りが全身の隅々にまで染み渡る様な感じを覚え
   久し振りに味わえる海が 懐かしい
   極僅かな時間しか居られないけれど
   存分に楽しもう
   幸い人出もそんなに大した事もなく
   騒々しくない中で楽しむ事が出来る
   
           満潮時で砂浜も徐々に海の中に姿を隠そうとしている
   まばらに子供達が海水浴を楽しみ
   親子連れが海の中ではしゃいでいる
   海辺の間際まで迫る駐車場に
   やって来た人は車を留めて 其々に楽しんでいる


   遠くに まるで海の中を走っているかの様な道路が
   此の景色を囲うように走っており
   その道路の前に湖みたいな海が 横たわっている
   そんな真中ぐらいに砂州が出来ていて
   大きな鳥居も立っている
   其の砂州で潮干狩りが出来るらしいが
   この今の時間ではやってはいなかった
   惜しむらくは 海の水が濁っており 透明感ない事だろうか
   まあ、 こんな景色が在れば 
   そのくらいは許されるだろう


   遠くの真横一直線に走る道路の向こうには
   青くて 大きな大きな とてつもなく大きな太平洋が広がっている
   生憎の曇天で空の青さは望めないけれど
   大きく広がる太平洋の事を考えると
   心もどんどん大きく広がって
   まるで吸い込まれるかのように 周りの自然に溶け込むでしまう
   すると わたしをはじめ
   人や 人による造作物までもが
   ちっぽけなものに見えてきて
   しばらくの間 じっと佇むでいた   








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