想ひ火

寺本祥生の世界

冬 日


     窓越しに


     冬日の雲を通しての薄日が差し込むでいる


     そんな居間に


     ストウブをつけて、炬燵に入り


     テーブルの上に置いた蜜柑に手を伸ばす


     そこで欠伸がひとつ


     時がゆっくりと流れている

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