幻 覚
空が青いから
青い空をじいっと見上げていた
時を忘れて見入っていた
すると空がどんどん下りてくる
空がどんどん近づいてくる
青い空がわたしに被い被さってくる
わたしは空に吸ひ込まれてしまう
わたしが空に取り込まれてしまう
青く透き通った空間に漂う、
姿形のないわたしらしき意識の存在感があった
只、透き通っているものの
小さな塵芥、否、塵のようなものが浮遊している
そんな空間を漂っているわたしがあった
上(?)からは陽光が燦々と降り注ぎ
下(?)の暗い空間に吸い込まれている
此処は空なのだろうか