想ひ火

寺本祥生の世界

春の酔


     菜の花は好きだからと


      摘み残した花の蕾に


       もう、お前には手を付けないよ、と


        言葉を掛けて


         そっと優しく触れてみる


          
       ほろ苦い春の味に


         酔い心地を誘われての戯言也

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