想ひ火

寺本祥生の世界

冬が来たりて

       冬


     冬空の重き大気の塊が
     全天を被い尽くす厚い雲を引き連れて
     冬を物語る


     朝方は
     青い空も雲間から
     ちらほらと垣間見え
     時折は太陽も顔を覗かせていたのに
     大気をほんの少しだけ暖め
     大地にも暖かさを届けて呉れていたのに
     陽が傾き始めると伴に
     灰色の厚い雲が大挙してやって来て
     青空を駆逐し
     大地への陽射を閉ざしてしまい
     瞬く間に冬を形作ってしまった


     「 ああ  今が冬なんだなあ 」      

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