想ひ火

寺本祥生の世界

想ひ火

     「 光り輝く青空に雪山が 」


   青く輝く空に くっきりと浮かび上がる雪山は
   どのくらい遠くに 聳えているのだろう
   よく見てみれば 少し霞むでいるのが分かるのだが
   あまりに 空の青さが冴えているので
   雪山が印象的に見えているのだろう
   「 嗚呼 それで余に雪女が手招きしているのか 」
   などと 納得はしたものの
   何故 雪女が見えるのだろう
   そう 余には雪女が見えているのだ
   雪山の頂上付近より少し下の雪に埋もれかかった岩陰から
   余に向かって手招きしている
   小さい針の穴よりもっと小さい 小さい雪女が手招きしている
   見える筈もないものが余の眼には見えているのだ
   余と彼女は一体どんな繋がりが有るのだろう
   余には彼女の記憶がない
   余には何も分からない
   でも ・・・ひょっとしたら・・・




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