想ひ火

寺本祥生の世界

追憶

          緑為す糧


   雨粒が一粒一粒大地に叩き附けられ続け


   遂には大地を雨の幕が一面に蓋ってしまう


   春は風を温ませ雨を温ませ緑為す生命をして大地を包み込まむとする


   加えて春の嵐とまでは云わないまでも激しく大地を洗い流さむと企てる


   併し此の時期の緑たる生命は逞しい


   如何に春の嵐が激しかろうと


   そのEnergieさえも天からの恵みとして


   己の生命の中に取り込むでしまい


   此の時期から夏に掛けて一気に大きく育たむとする


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