想ひ火

寺本祥生の世界

木曽路

   気が沈むでいるあなたの心を晴らそうと


   紅葉を探しに出掛けてみたものの


   生憎の天気で ドライブだけでもと思っていた


   そして見たものは・・・




   近隣の山々が雲に被われている中


   更に進むで行くと


   雲が山里辺りにまで棚引いて


   小雨混じる肌寒さに身を少し震わせながら


   通りすがりの道の駅に足を運むでいた


   近日の寒さが


   山々をより一層の紅葉に誘ひ


   天気が悪いながらも眼を魅くその美しさに


   靄る雲が加わって異様な神秘さを醸し出している


   まるで仙人でも住むで居るかのような


   秘境の地を創り出していた


   

あなたと伴に


     かわらぬ心に つひ絆されて


     あなたが住むでいた彼の地へ


     車を駈けての想ひ旅


     あらざらむ此の世の異な香る処にて


     流るる時をも忘れ過ごさむ


     悦びと伴に


     哀しみと伴に


     何もかも打ち亡ぼさむ

桃源郷

不老不死の白桃を求め

潮風に導かれ

やって来た桃源郷

西の最果ての漂う海に聳え立つ

西海大橋とや