想ひ火

寺本祥生の世界

子鬼からサチへの連絡


   雪達磨大王、日本大侵略


   ついに日本は大王の足元に平伏すのか


   人類界の国々の中にあっては、その先進国の一つに成り上がり


   技術力を誇り、最先端の科学力を駆使しながらも


   大自然界の中の冬の大将軍の一人であり


   今年は更なる勢力拡大に力を発揮する雪達磨大王のその力に


   為す術もなく屈した日本国は


   見事に大王の軍隊に蹂躙されてしまった


   日本の民衆は守ってくれる筈の政府を頼る可くもなく


   ただ只管、大王が力を奮う寒さの下で、


   耐え忍ばざるを得ない今日この頃である

HUMAN

蒼銀色を帯びた月の光が大地を照らし出し


冷たい大気の塊りが 大地の隅々にまで浸み渡り


人の住む屋内まで入り込み


凍てつく大地は何時ものように何事もなく眠りついている





、と云う訳でもない


人の活動は夜も続いている


地球規模にまで膨らむだ人類は


個としては眠りはするが


類としては一日中活動している


そんな人間とは一体何なのだろう


地球にとっては寄生虫でしかないような気もするのだが・・・


地球と云う生命体にとって


人類はあまりに小さすぎる


そんな人類が地球を覆い尽くそうとしている

諍い


     おもひのちがひは 


     いまさらのこととして


     まじわらぬことだまの


     かるきことをおぼふるも


     とおのくまにあらわるるきょむなるや