想ひ火

寺本祥生の世界

   閉ざされた世界


   震える大気の体中を


   荒れ狂う強風が縦横無尽に走り抜け


   凍える大地が其の表皮を固く閉ざしてしまう


   時折、顔を見せる太陽の光も弱々しく


   遠くから見守っているだけのように思えてしまう


   そんな年の瀬が眼前で繰り広げられているのだ

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