想ひ火

寺本祥生の世界

花も散るらむ

 雨風に散らされた花弁が


 川面に立ちてキラキラと光り


 光の乱反射に身をくねらせた


 春の酔いが光の洪水の中で覚醒し


 光の世界を幻出し水中に其の世界を形創った


 幸いなるかな


 わたしは其れを目撃し感じ取れたのだ

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