想ひ火

寺本祥生の世界

2019年7月のブログ記事

  •  鬼 火  ( 想ひ火より )

       風にあなたを想わば強風に流され     雨にあなたを想わば激雨に打たれ    暑い太陽に晒されれば焼き焦がれ     遠のく意識の中であなたに溺れ込む    わたしの中にあなたを住まわせて    あなたをわたしだけのものにしたいと企むでいた    そう、わたしは余りにも嫉妬深く    それを... 続きをみる

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  • 想ひ出 ( 想ひ火より)

         我は不滅為り      そう思い、其の筈だった      我は想ひ火の中に生きしもの      其れは遠き日の事      遥か遠い昔の事      想ひ火の炎が      肉を焦がし      心を焼き尽くしてしまう      今此の時      胸を掻き毟り      皮を掻き破り ... 続きをみる

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  • 梅雨前線と台風

     明けぬ梅雨空が   厚い雲の層を携えて  何時降り出しても可笑しくないような空模様に薄暗さを伴い   薄暮を描いている  遠くの地には無数の雨雲を従える大型熱帯低気圧が、台風が、   よっこらしょと重い腰を上げて近づいている  南の暖かい海の湿気を、無数の援軍を、補充しながら近づいている   日... 続きをみる

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  • 夏が来る

         夏間近の梅雨明け前のこの頃      梅雨らしい梅雨が      一層夏の到来を皆に待ち望ませているかのような      それはわたしの一方的な思いなのだろうが      雨上がりの晴れ間の      むっとするような、茹だるような蒸し暑さが全身を包み込み      わたし的には夏が来る... 続きをみる

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  • 海開き

         梅雨の晴れ間の白雲に       海に跳ねるは夏の子等

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