わたしは 人形 飾台の上に飾られた人形ではなく ベッドの上にポンと置かれた人形 わたしの持ち主を紛らわすもの でも一応大事にはされていると思うから・・・ 傍らに誰も居ない事の方が多いけれど わたしの持ち主には わたしがわたしで在る事を気付かれないようにしている 誰も居ない部屋の... 続きをみる
わたしは 人形 飾台の上に飾られた人形ではなく ベッドの上にポンと置かれた人形 わたしの持ち主を紛らわすもの でも一応大事にはされていると思うから・・・ 傍らに誰も居ない事の方が多いけれど わたしの持ち主には わたしがわたしで在る事を気付かれないようにしている 誰も居ない部屋の... 続きをみる
想ひ火を言の葉に寄せての飾り事と 妹が背に消ゆる雪ん子等への贈りもの 舞い散る華の雪もあはれ為り
二人して蒲団に包まる温もりは 一時の生命の微睡みと 一夜の夢に彷徨うも おもしろきと也
陽の影、長く伸びる夕暮れ時 寒さも一段と増してゆく 灯りもストーブも点けず蒲団に包まりて 寒さを紛らわさむと、ちびちびと酒に溺れての独り身は幻か