想ひ火

寺本祥生の世界

朝焼けに焼かれて

碧い空と白い雲が
明けの空の際に昇った紅い太陽に温められ始め
急速に空と雲が滾り始め
紅い中に黒が混じり紅黒くなって空が煮詰まっていく



ひとのなりの小ささを思い知らされるまでもなく
ひとの始まりのたった一日を目の当たりにして
時を飲み込む間にも空の紅黒さが増している



今日の始まりが不穏な空の煮詰まった紅黒さに
飲み込まれないように神の加護を求めよう

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