想ひ火

寺本祥生の世界

terra

   
   眼の前いっぱいに拡がる青空を見上げると


   薄く細長い透けるような


   白く小さい雲の塊がゆっくりと風に北東へと流されて行く


   人のせかせかした時間の流れとは違う次元で


   大きくゆったりとした時間が動いている


   そう、地球単位の時間が動いているのだ




     わたしはわたしで在る事を放り出し


     わたしは大気の流れに同化し、大地を被い


     その大地なるものと同化し


     地球で在ることを願っている

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