想ひ火

寺本祥生の世界

  冬です

雪虫がチラチラと北風に乗って翔むできた
冬の寒さも強まったり緩まったり
一進一退を繰り返し冬が続いている
春はもうすぐ先の事と云われても、その実感が湧いてこない
でもやがては春は来るのだろう
否、春を飛ばして夏が姿をちらつかせてくるのだろうか
春が一瞬でもその姿を表に現すのなら
それが今では当たり前の事になっているのかもしれない
春が当然のようにやって来るとは限らないのだ



  春を待ち望む地虫が春を待っている
  春を待ち望む地虫は春を待っている

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