想ひ火

寺本祥生の世界

  雲の上で

   今日のようなこんな雨の日は
   ふわふわと
   風に乗り
   雲の上に上がって漂って
   何時ものようにのんびりと
   日傘の影でひと眠り
   下では雷様がゴロゴロゴロ
   雲のベットがピリピリする
   そんな雲の下は雨が本降りだ
   今日一日降りるのは止めて此処で過ごそうか
   でも夜は寒そうだから
   折をみて暗くなる前に下りようか
   雲の上では風さえ酷くなければ大丈夫

  にくしみ


   あめがふる
   あめがふる
   あめがふる
   ちひょうのすべてを
   あらいながそうと 
   あめがふる
   あめがふる


   かぜはあめのみかた
   あめのながれにそって
   かぜがふく
   そう
   そうだ
   なにもかもながしてしまえ
   ひとのなにもかもを
   うみのなかにながしこめ

   生命の雫


     天の切れ目からもくもくと黒雲が湧き出て


      天いっぱいに拡がった雲が大地に降りてくる


       緑の周りを取り囲むだ雲が緑に湿り気を与え


        緑をより緑々しく育てる助けとなった




       光は緑に生命の種を与え


        光の国の使者とした