春の雨は優しいと云ふ
今日、雨が降っている
冬の冷たさを感じない暖かい雨が降っている
芽吹く数々の生命にとっての恵みの雨だ
春麗の今日、雨が降っている
春雨が降っている
暖かい雨が降っている
此の儘濡れていよう
春の雨は優しいと云ふ
今日、雨が降っている
冬の冷たさを感じない暖かい雨が降っている
芽吹く数々の生命にとっての恵みの雨だ
春麗の今日、雨が降っている
春雨が降っている
暖かい雨が降っている
此の儘濡れていよう
夜明け前の空に浮かび、西の空を下る下弦の月
空の明るさが増す中、細身の躰がうっすらと浮かび上がっている
つい先日のその姿は、ほぼまん丸い躰つきだった
それが見る影もない細身になっている
・・・等と思いを巡らしながら時を費やしていると
先程よりも少し細くなっている
そんな事に気が付いて注意深く観察する
時間の経過と伴に少しずつ細くなっている
もう今では明るくなりかかった空の中に消え入りそうだ
これ以上、やせ細れない程の薄っぺらい躰が、うっすらと天空に残っている
見えるか見えないかの姿形に、消え行く月は明るくなった空の中に溶け込むでしまう
空を下り終わる前に、形を失った月は空の中に溶けてしまった
ツクツク、ツクツクと伸びる杉菜の子
短い春を勤しむかのように伸びている
春をあなたと二人で楽しもうと春麗の土筆摘み
夕餉の春の一品にと二人で土筆摘み
下拵えの煩わしさに負けじと頑張った
出来上がり、更に盛ってみれば何とも稀少なり
二人で何とか食べ分けて
一頻りの楽しき夕べかな
短い春を楽しもう
否々、此の量だと名残惜しさに未練が残る